楊貴妃になりたかった男たち
なんていうタイトルを目にすると、性同一性障害に悩む人だとか切実な内面問題を抱えた文学的な展開を想像してしまったのだけれども
楊貴妃になりたかった男たち <衣服の妖怪>の文化誌 (講談社選書メチエ)
- 作者: 武田雅哉
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/01/10
- メディア: 単行本
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親の仇を討つために女装男装をしていたというのは、まだ、なるほど、と読み進める。
が、ナンパ目的で女装をして女子寮に紛れ込んだ、なんて話は、忘れた頃に目にする”カツラをかぶってスカートをはいた中年男トイレに忍び込んで御用”といった三面記事となんら変わりはない。
これも、「楊貴妃になりたかった男たち」・・・・。なのか?
でも、ちゃんとサブタイトルに「衣服の妖怪」ってあるじゃん>自分。
お気に入りのエピソードは、
おとなしい可愛らしい男の子が友達に頼まれて女装をして一緒に歩いていたら、街の中で妹に見つかって「にーちゃん、何しとんねん」とずるずると引きずられて連れ戻されたもの。
楊貴妃もこの妹みたいな女の子だったとしたら、それはもう楽しい想像。