マンガ ハチミツとクローバー

どうしてもどうしても 映画版が腑に落ちなかったので、マンガを一気読み。全10巻。

ハチミツとクローバー 10 (クイーンズコミックス)

ハチミツとクローバー 10 (クイーンズコミックス)

映画を見終わった瞬間に画面に向かって叫んだ゜"アナタタチはそうじゃないでしょう"は、全部解決。あるべき身体にあるべき精神が収まっていて、あるべきところで悩んでいた。それはマンガが予定調和というのではなく、ただ映画版の登場人物に統一感、しっくり感、説得力がなかった、ということ。
戦犯は、伊勢谷友介。他のメンバーも、マンガそのもののキャラクターと同一ではないなりに、大筋で大切な部分は変えずにその新たな人物像の中での人間の行動の核がしっかりしていた。ただ、森田=伊勢谷だけはどう考えても分裂。マンガの "好きという気持ちを自分でもつかみきれずもてあまして表現がおかしくなっちゃう天才奇人"には、どう見ても見えなかった映画。むちゃくちゃ女の子に対して器用そうだし口説くのも誘うのも別れるのも上手そう。そういうモテっぷりオーラが画面から消えていない。そういう人物に作り変えてしまう手はあるんだろうけど、そこを変えると物語も人間関係も全部違うものになってしまう。だから、彼が関係してくるシーンで"そうじゃないでしょう"が頻発したわけだ。彼のせいではないんだろうね。キャスティングミス。芸術系のモテ系で合わせたら、一見はまり役だけど、意味が変わってしまった。
私は、私のイライラが解決してスッキリ。