脳はなにかと言い訳する
手当たりしだいに本を読む生活が長いと、見た瞬間にその本の"信用度"を見積もってから読み始めるようになる。
サブタイトルだとか、表装とか、著者のプロフィールの書き方だとか、出版社とか、発している雰囲気だとか。
で、この本、"話半分に聞いとこモード"で読み始めたんである。
- 作者: 池谷裕二
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2006/09
- メディア: 単行本
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が、全編まじめに読んでしまった。海馬の研究者という著者が、落ち着いた気取らない語り口調のような文章で、論文発表まではいかないけどこんなことを考えた、とか、今こういう研究結果が出始めている、とか、こんな可能性もあるかもしれない、とかを、生活者モードで音楽や文学やらも混ぜながら紹介している。正直、久しぶりにすごいなと思ったほどである。
ひねくれモノの私は、あんまりすんなり楽しく納得しながら読めてしまったので、何やらだまされたんじゃないだろうかと思ってしまったほど。