ベリーベリーストロング〜アイネクライネ〜 / 斉藤和義

【年末なので2009年よく聴いた曲のまとめその1】

斉藤和義です。伊坂幸太郎です。

言葉がまっすぐに入ってくるという、珍しい一曲。何気なく聴いても、単語のヒトツも抜け落ちない。

言葉が入ってきて場面が思い浮かんで、そこに浮かんだ情景の中で、立ち上がってきた人たちが動き出して、街のざわめきが聞こえて、まるでその場所にいるような、まるでその人になったような、あっという間に、聴いている自分がその物語の中の、たとえば、横断歩道ですれ違う人だったり、彼の話を聴いていたり、神様のように全部を見ていたり、街頭のビルの景色が見えて、ざわめきが聞こえて、表情が見えて、彼らの過去や現在や未来が見通せて、それが、この曲を聴いている間に、歌詞と音楽と一体になって、あっという間に、立ち上ってきて、それが、とても心地よくて、人間っていいな、と思ったり、たくさんの生きている人の声やはずむ息が聞こえてくる。

ギター、かっこいいです。

広小路通りを歩きながらいつもいつも聴いてた。歩きながら、現実の雑踏と歌の中の雑踏が入り混じった不思議な空間を歩いているような気分になるのが、とっても気持ちよかった。