匂いの人類学

小説のような本だった。

匂いというものは、とても個人的な体験であって、どうしても私小説のような物語になる一面があるんだと思う。
常に引用される、プルーストのマドレーヌのように、記憶や気持ちや空気を喚起させる。

匂いの人類学 鼻は知っている

匂いの人類学 鼻は知っている

日本人は、匂いとセクシーさの関連が希薄になりやすい。
日本人にとって、セクシーな香りというのは、どんな香りなんだろう。

そういえば、どこでだったか、源氏物語の匂宮の匂いはワキガとかの香りだったんじゃないか、というような説を見た。それもアリかもよ、と思う。