立川談春 25周年スペシャル独演会
「赤めだか」を読んで興味を持って見に行った。
@名古屋芸術創造センター
前座 こはる 「家見舞」
行ってよかった。
とにかく、この人はバランスのとり方がいい。天性のものなのか理詰めで調整しているものなのかは不明だけれども、実にその偏らなさがいい。過剰にならない醒めた空間が何とも魅力があって心地良い。
立川談志を見ていて、彼の過剰さに辟易する部分があって、そのアクをなくした落語が聴きたかった私には、まさに「これが聞きたかったんだよ」というスタイル。そう、こういう談志を聴いてみたかったんだよ。
紺屋高尾では特に、人情話の部分と笑いの部分のバランスが絶妙。笑って泣いて引き込まれる。ホールの2階で見ていても、近いところにまで引き込まれる。
そして、バランスのよいニュートラルな中に、打ち消すことのできない談春の温度や空気が感じられる。
本当に良いモノをみせてもらった。